当クリニックの院内報「GYC通信Vol.7」を発行しました。今回は
「風が吹いただけで痛い!?「痛風」を予防しよう!」です。
痛風とはどんなもの?
足の親指の付け根が歩けないほど痛い!
血液検査で尿酸値が高く、関節の1か所が腫れて激しく痛む場合それは痛風かもしれません。発作24時間後が痛みのピークで、3〜7日ほど経過すると痛みが引いていきます。
痛風を引き起こす「尿酸」とは何か
尿酸とは、「プリン体」という物質が体内で分解されてできる物質です。人間の体は60兆個もの細胞から構成され、細胞の核には核酸という成分があります。この核酸は、細胞が新陳代謝を繰り返したり、エネルギーを使ったりしたときに、「プリン体」へと分解され、最終的に「尿酸」として尿や便に排泄されています。また、プリン体は食べ物からも体に取り入れられ、同様に尿酸に分解されて排泄されます。
1日に体内で作られる尿酸は、およそ700mgです。1日に排泄される量も700mgなので、体内の尿酸は常に一定量に保たれています。 体内の尿酸の収支が合わないとバランスが崩れて「高尿酸血症」になります。
高尿酸血症は全身に悪影響を及ぼす
高尿酸血症とは、尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態
高尿酸血症が持続すると尿酸が結晶化・沈着して全身で悪さをし、痛風発作の他に下記の症状が現れる原因になります。また、男性に圧倒的に多い病気で30代男性の3割は尿酸値が高いと言われています。
高尿酸血症を予防・改善するためには
高尿酸血症の発症は遺伝的要因が強いと言われていますが食事や運動などの生活習慣も関わります。
プリン体の多い食品を知ろう
まとめ
高尿酸血症の予防・改善には生活習慣の改善が非常に重要です。プリン体の少ない食品をなるべく選ぶようにすることや、食べ過ぎ・飲み過ぎに注意し、適度に体を動かして規則正しい生活を心がけましょう。
管理栄養士コラム
【血糖値を上げない麺類の食べ方】
ラーメン、そば、パスタなどランチで食べやすい麺類ですが、その際高血糖に注意が必要です。なぜなら麺類は、糖質量が多い・炭水化物単品食べ・早食いになりやすいと、血糖値を上げる三拍子がそろうからです。そのため、血糖値の急上昇を抑える工夫が大切です。
炭水化物単品食べ対策のキーワードは“カーボラスト”
糖質の多い麺類から食べ始めると高血糖を招くので、先に食物繊維を摂ることが大切です。しかし麺料理は単品食べになりやすく、先に野菜を食べられないことが多いです。その場合は、肉・魚を先に食べましょう。これらも先に食べることで、血糖値の急上昇を抑える効果があります(図1)。したがって、野菜に限らずチャーシュー等具材やトッピングの多いメニューを選び、先に食べて糖質(カーボ)を最後(ラスト)にしましょう。
最も注意すべきは 早食い
上記のような野菜・肉・魚等を先に食べる研究は、実は食事の食べ始めから糖質を食べるまでに15分かけています。つまり、順番を守っても早食いでは十分な効果が得られないことになります。高血糖を防ぐためにできる限りよく噛んで、先に肉や野菜などを15分かけて食べることを心がけましょう。
【血糖値を上げない麺類の食べ方 3原則】
①麺は3~5割残す
②肉や野菜を先に食べカーボラスト
③早食い注意